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Medalgame of the Year

『メダルゲームオブジイヤー』と題して年間の優秀メダルゲームを個人的に講評します


2008年は地球規模的不況の大波がアミューズメント業界にも影響した一年でした。春先のガソリン小売り価格高騰が自動車来店中心の郊外店の大苦戦に現れたり、9月15日の米国Lehman Brothersの破綻が引き金となって国内消費者心理を冷やし娯楽費の縮減を招いただけでなく、雇用問題にまで波及しています。メダルゲームでは昨年に引き続きヒット作に恵まれない一年。
新製品ゲーム数はそれほど減少していないものの、上記外部環境が大手オペレータでさえ設備投資を抑制する結果となっており、高品質の新製品投入鈍化が顧客の代謝を悪化、利益を確保できないので機器開発各社は開発費を抑制してヒット作が生み出されにくいという悪循環に陥っているようです。

さて、2008年の『メダルゲームオブジイヤー』大賞は該当なし。2006年大賞「Wild Roses the Garden (cron)」2007年の大賞「Eternal Knights (KONAMI)」に匹敵する完成度・ゲーム性を併せ持つ作品なしとの判断しました。
2009年は各社設備投資抑制とあらば、痒いところに手が届く気の利いた機能をもつゲーム機が鍵になるかも。顧客の興味の持続のためにどんな解決策があるのか?operatorもmanufactureも双方に智慧の絞りどころがあることでしょう。
Medalgame of the Year 2004...
Medalgame of the Year 2005...
Medalgame of the Year 2006...
Medalgame of the Year 2007...


Medalgame of the Year 2008
ゲームマシン名
( 会社名 )
コメント 参照
Grand Prize of Medal Game of the Year 2008 ◇ 大賞
(該当なし)
( )
Best Strategic Game of the Year 2008 ◇ カード・戦略部門大賞
Fortune Time Twin Lady Jokers
( cron )
公式サイトでは“真打ち登場”との掛け声え、Free Deal Twin Jokers(sigma)を発展させた5 stud poker。freegame triggerは1st cardと5th cardの種類に依る新しいアイデア。100回freegameが現実的なものとされているうえに、freegame中はJokerの複数枚の追加が発生する場合があり、継続率も興奮度も向上。natural dealでのゲーム成立性確認。ふじみ野バイヨンではロケテスト当初は高分散であったようだが、その後改修されている模様。ダブルゲームも新機軸“Lady Luck”を搭載、standardとの選択制が望ましいか。演出面では、恒例の着せ替えJokerに加えて、MEにライグタイム採用で、旧さと新しさとをうまく融合。carmenにも云えるがもう少し“若い”Jokerに登場願いたい気も。 http://www.cron.co.jp/
Best Video Slot Game of the Year 2008 ◇ スロット部門大賞
(該当なし)
( )
Best Mass Game of the Year 2008 ◇ マスメダル部門大賞
Galileo Factory
( SEGA )
メダル投入口まわりも含め、“くるくる”メダルを発射する機構は斬新かつ爽快。なにより手の汚れが格段に少ない。設置面積の割にギミックが凝縮されていて、見ていて愉しいボールコースターは、ビルボードまでそれに取り込まれているという凝りよう。Jackpotまでの道はかなり険しいが、反面得られる爽快感に見合うもの。ダブルアップゲーム搭載で、シングルマシン誘導要素もあり。 http://galileofactory.sega.jp/
Special Award ◇ 特別賞
Addict
( Adores )
単体の“メダルゲーム”ではないが、国内で“progressiveつきcaribbean stud poker”や“texas hold'em poker”が愉しめる環境を提供している新鋭性を評価。名称はそこまで“ad〜”に拘らなくてもという気も。熟考の末の賜物か偶然かはともかく、ゲームプレイヤーの高揚がどこにあるか、どう引き出せばよいのかという課題に対するひとつの解を見いだせている。 http://www.amusement-casino.jp/
Encouragement Prize ◇ 奨励賞
medal traveller series
( AJANG )
26インチ大型液晶を配し7号パチスロを再現。その再現精度の高さを評価。しかしながらボタン配置場所が難。 http://www.abcnet.co.jp/products/medaltraveller/2.htm
Encouragement Prize ◇ 奨励賞
Multi-Poker Regular Draw
( cron )
5種のドローポーカーを搭載。JWB PokerのQuin's,Quadsのrank別配当や4KB Pokerの2P w/Jacks or Better役創設による配当構造維持など小粒の工夫が詰まっている。市場動向を捉えmulti-game化がなされた点を評価。続作に大いに期待。 http://www.cron.co.jp/
スロット部門
1st Place ◇ 1席
(該当なし)
( )
2nd Place ◇ 2席
Bomber Spin
( APPLI )
性悪Jokerをはじめ図柄のセンスのなさ,完成度の低さという見た目のハンデキャップがありながら、ゲーム性はプレイヤーを惹き付けるに十分。またMEも完成度がかなり高い。ただ、所々にある“間”は偶然なのか狙ったものなのか分からない。もう少し分散を小さくした次回作(があれば)期待したい。 http://www.abcnet.co.jp/products/bomberspin/top.htm
3rd Place ◇ 3席
Lucky Frankie
( Aruze )
リールスロットと液晶ビデオのハイブリッドマシン。両者の使い分け技術に長けているだけある同社だけある。図柄の完成度も非常に高い。確率論的妙味のある“Rescue Pay Feature”など新鋭的機能も盛り込む。ただし国内での稼働を確認していない。 http://www.aruze.com/en/products/millenary/luckyfrankie/
4th Place ◇ 4席
Red Dragon
( cron )
15リール5ラインペイノビデオスロット。小気味良いSEが縦3リールすべてがwildとなる“Rising Dragon Feature”を盛り上げる。少ないBetでも遊べる(1ベットで5ライン有効)仕様が嬉しい。ただし“Fortune Spin The Wheel”からのFreegame trigger時のSE(不快なベル音)は戴けない。 http://www.cron.co.jp/
◇ 席外 奨励賞
medal traveller series
( AJANG )
(上記参照)
カード・戦略ゲーム部門
1st Place ◇ 1席
Fortune Time Twin Lady Jokers
( cron )
(上記参照)
2nd Place ◇ 2席
Sega Network Casino Club 2
( SEGA )
Texas Hold'em Poker,Draw Pokerを漸く追加、ローカルルールながら一定の顧客層の支持を得た。ただしBonus gameは冗長かつ完成度が著しく低い。 http://www.sega-snc.net/
3rd Place ◇ 3席
Fortune Time Joker's Wild Plus 4 of a Kind Bonus
( cron )
ゲーム性,完成度からいえば2席相当であるが、出荷台数の面から3席とした。ドローポーカーのFeature buyタイプ。Advantage gameにおけるJoker追加というアイデアを評価。 http://www.cron.co.jp/
◇ 4席
Kicker Bonus Draw Deuces Wild Deluxe
( cron )
222-XYのKicker Bonus Drawに妙味。 http://www.cron.co.jp/
◇ 席外 奨励賞
Multi-Poker Regular Draw
( cron )
(上記参照)
マスメダルゲーム・プッシャーゲーム部門
1st Place ◇ 1席
Galileo Factory
( SEGA )
(上記参照)
2nd Place ◇ 2席
Spin Fever
( KONAMI )
pinballを模したアナログ抽選のバランス,Jackpot時のネットワーク利用の連携を評価。 http://www.konami.jp/am/spinfever/
3rd Place ◇ 3席
Bingo Parade Galaxy
( SEGA )
Bingo Circusから20年に亘って受け継がれている伝統作品。初心者層も取り込みつつ既存顧客も飽きさせない新しいFeatureを評価。 http://bingogalaxy.sega.jp/

次の作品は、年末迫っての稼動(あるいはロケテスト状態)とみなし、来年度エントリーとします。

スロット部門 Fortune Spin Next (cron)
スロット部門 Diamond Sevens (cron)
カード・戦略ゲーム部門 Black Jack Nailed Ace (SEGA)
カード・戦略ゲーム部門 Gatling Poker (SEGA)
部門未定 pirates of gappori (cave)

次の作品は、今年度販売開始とみなしておりますが、残念ながら入賞に値しません。

マス・プッシャー部門ラッキーマリンシアター海物語 (namco)図柄が頻繁に揃うので7号でのストレス解消の向きにはよいか。大画面の使い方は斬新さには欠けるが、絵は解像度に見合う作り直しがされている。
スロット部門kabuki (cron)海外向けスロットを国内販売するとやはり嗜好,指向の違いに気付かされる。“4x8”group bet機能や、“Hot Rock Feature”など新しい試みがなされている。前者は少ないbetで多数のペイラインを有効にできるなど多様なプレイヤーの要請に応えているが、後者はtrigger方法に工夫の余地があるうえに寄与を国内外で変更できるようにした方が、ゲーム性重視の国内市場向けにはよいだろう。“おみくじ”機能は心地よいSEで楽しい。
スロット部門Carmen the Flamenco (cron)5席入賞と迷ったが、結果的にはゲーム性以外の部分の完成度の低さから席外と判断。Freegame中に特定図柄がwildに変化する機能,演出は大変よい。
スロット部門Doggie Treats (cron)これまでのcronのビデオスロットのなかで最もリーチ演出が期待できないゲーム。図柄は可愛らしくまとまっているが、高分散マシンの印象。
カード・戦略ゲーム部門Multi-Poker Basic Draw (cron)ふじみ野バイヨンでしか見たことがないが、そもそもバイヨンのような既に多様なポーカーを取り揃えている店舗には不要と考えられる。ゲーム性に対して標準ペイアウト設定が低すぎる。




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