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Medalgame of the Year

『メダルゲームオブジイヤー』と題して年間の優秀メダルゲームを個人的に講評します


2010年もまたまた不作に泣く一年。とうとうカードゲーム・戦略ゲーム部門は入賞作すらなしの判断。歴代の大賞作品を思い出してみてください。2004年の大賞は『Wild Roses(Sammy)』,1999年の大賞は『Winning Tunnel Joker Poker(sigma)』,1995年の大賞は『Free Deal Twin Jokers (sigma)』,1983年の大賞は『Extra Draw Joker's Wild(sigma)』‥‥。その他『What's If(sigma)』,『Cool 104(sigma)』,『Free Deal Twin Jokers Progressive(sigma)』‥‥この名立たる面々を。
本年の大賞についても、最後までスロット部門大賞に留めるかどうか迷いましたが、なんとか大賞の水準にあるとして、『Royal Wheel Burning Sevens(cron)』を選択。リールスロットを模したビデオスロットゲームとして、それを巧く活かした“split feature”,“Gamble game”は一定の讃えられるべき水準に達したと判断しました。
さて、アミューズメントメダル市場に目を向けると、設備投資の抑制のさることながら、新規貸出し単価の低下が目立った一年でした。各社が設備投資を含めてオペレーションのための諸経費を縮減しながらも、収益性は大幅に悪化しています。事態は深刻で、この先に想像できる姿は、非常に暗い。設備投資が止まり、需要の低下した郊外店の淘汰はこれからも進むでしょう。大型マシン→シングルマシンへの誘導のために、敢えて大型マシンの設備投資に消極的となることが功を奏するかどうか。少ない市場への流入顧客を、いかに育成し優良顧客に仕立て上げることができるかという、高度な運営能力が益々重要になってくる年になりそうです。

Medalgame of the Year 2004...
Medalgame of the Year 2005...
Medalgame of the Year 2006...
Medalgame of the Year 2007...
Medalgame of the Year 2008...
Medalgame of the Year 2009...


Medalgame of the Year 2010
ゲームマシン名
( 会社名 )
コメント 参照
Grand Prize of Medal Game of the Year 2010 ◇ 大賞,スロット部門大賞
Royal Wheel Burning Sevens
( cron )
3リール9ラインのビデオリールスロットマシン。特定条件で第1リールと第2リールの“7”が分裂して、ライン成立確率が上昇。さらに第3リールも分裂して、究極のAll 7も。この“Split Feature”のアイデアもさることながら、秀逸なSEがプレイヤーを熱くさせる。最高配当は9 bet時で9万枚。Double-up gameも新機軸。ゲーム詳細はこちら http://www.cron.co.jp/
Best Strategic Game of the Year 2010 ◇ カード・戦略ゲーム部門大賞
(該当なし)
Best Mass Game of the Year 2010 ◇ マスメダル部門大賞
Fortune Trinity
( KONAMI )
10ステーション20人同時プレイ可能なマルチステーション型プッシャーゲーム。3種類のジャックポットを3種類の盤面で実現。さらにこれまで使われてこなかった天井をルーレットとする発想が目新しい。2種類の大きさのボール(オーブとトレジャーボール)を使用し、オーブが落ちれば即ジャックポットチャンスとシンプルな点も特徴。プレイフィールドのオーブの位置がジャックポットの可能性を視覚的に常に表している。これは複雑な2次抽選機構を排してコスト縮減にも寄与。時勢を反映して、やや小降りな筐体もあって戦略的価格,導入時期で他社を圧倒した点も見逃せない。 http://www.konami.jp/products/am_fortune_trinity/
Special Award ◇ 特別賞
メダルバンク連動サービス
( SEGA )
SNC3,Star Horse 2についてメダル預け払い機“メダルバンク”と連動し、メダルレスオペレーションを実現したシステム。数字の移動だけでは味気ないという向きもあるなかで、迅速かつ確実なオペレーションや手が汚れないという利便性が大きく上回った好例。
Encouragement Prize ◇ 奨励賞,マスメダルゲーム・プッシャー部門2席
メダルのガンマン
( SEGA )
メダル1枚で弾1発,ジャックポットは賞金首の払い出し枚数と直感的なガンシューティング+メダルゲームの融合。賞金首の様々なキャラクター攻略には物語性とともに戦略性がある。精彩なグラフィック,筐体上部の樽等意匠面も魅力的。設置店が少ないところが難。 http://gunman.sega.jp/
スロット部門
1st Place ◇ 1席,大賞
Royal Wheel Burning Sevens
( cron )
(上記参照)
2nd Place ◇ 2席
(該当なし)
3rd Place ◇ 3席
(該当なし)
4th Place ◇ 4席
Twin Dragon
( cron )
15リール5ラインのビデオスロットマシン。Skip不可としながらも、小気味よいリールストップが心地よい。1st-5thリールに特定のシンボルが止まるとフリーゲームを獲得する構造は、“Sweepin' Wild(sigma)”を彷彿とさせる。Strategicな“召喚feature”やGamble-gameも新機軸。ゲーム詳細はこちら http://www.cron.co.jp/
カード・戦略ゲーム部門
1st Place ◇ 1席
(該当なし)
2nd Place ◇ 2席以下
(該当なし)
マスメダルゲーム・プッシャーゲーム部門
1st Place ◇ 1席
Fortune Trinity
( KONAMI )
(上記参照)
2nd Place ◇ 2席,奨励賞
メダルのガンマン
( SEGA )
(上記参照)
3rd Place ◇ 3席以下
(該当なし)

次の作品は、年末迫っての稼動(あるいはロケテスト状態)とみなし、来年度エントリーとします。

マス・プッシャー部門 アミNo.3 (SEGA) http://ami-gyo.sega.jp/
マス・プッシャー部門 Star Horse 2 Final Destination (SEGA) http://www.segastarhorse.com/

次の作品は、今年度販売開始とみなしておりますが、残念ながら入賞に値しません。

マス・プッシャー部門Eternal Knights 3 (KONAMI)http://www.konami.jp/products/am_ek3/ ※筐体登場時の2007年に大賞受賞。
マス・プッシャー部門Arabian Jewel (SEGA)SC向けの小型プッシャー。ジュエルというには安っぽいが、顧客層を考えると致し方ないのか。小型筐体ながら“Bonus Pusher”を装備し、戦略性には富む。多数のボールをプレイヤーに常に見せながら用いるスタイルは、それほど斬新でないため入賞までには値しないと判断。 http://arabian-jewel.sega.jp/
マス・プッシャー部門Galileo Factory 2 (SEGA)http://galileofactory.sega.jp/  ※筐体登場時の2008年に部門1席を受賞。
スロット部門Royal Wheel Burning in Love (cron)Royal Wheelシリーズの最新作であるが、ゲーム性は前作の“Royal Wheel Burning Sevens”よりも劣る。1betで全5ラインが有効になるためエントリー層向けという見方もできるか。
スロット部門Fortune Spin All Stars (cron)歴代のFortune Spinシリーズ(Wild Roses the gardenを含む)を1つのゲームに詰め込んだ意欲作と見るか低コストで制作したと見るべきか微妙なところ。5種類のfreegameは不均一に出現するが、その配分も含め、あらゆる演出面で調整不足の感が否めない。オリジナルゲームの演出がよい方に簡略化されているわけでもなく、満足感を得にくい。
スロット部門Bomber Spin 2 (APPLI)AruzeのMillernary筐体を捨てて見た目は劣化した。内容は多彩な予告を備え、freegameの固定図柄抽選方法がtrigger gameの周囲のリール出目となる等の工夫も。反面それが抽選方法に疑問を投げかける点ともなっている。予告は多彩でも、個々の完成度(主にタイミング)が低いため入賞には値しないと判断。
カード・戦略ゲーム部門Multi-Poker Expert Draw (cron)“Multi-Poker Expert Draw + P1”と同じく、ダブルゲームのアニメーションがやや不自然。P1及びP1-Piratesの代わりに、CRB Poker(9,6がBonus Rankとなったボーカー),JDB Poker(4 of a kind及び5 of a kindがrankによって区分されているJoker's Double)を収録している。いずれもドローポーカーとしては国内はおろか国外でも初の配当構造。一切の予告・演出機能が排除されていて、800play/hourはこなせるが、標準配当は低めに設定されているため、玉の減りは速い。国内向けにはダブルゲームのバリエーションが必須ということで、入賞には値せずと判断。
カード・戦略ゲーム部門Elevator B1 (REVO)メダルゲームとしては、あまりに冗長であることが、入賞に値しない一番の理由。色による戦略性の導入が逆に仇になった感。戦略性を排除して、自動でスピーディにゲームが進行するのであれば、また違った評価となった可能性が大きい。グラフィックは手間ひまをかけているのは伝わるが、肝心のカードデザインが視認性を大きく損なっている。




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